【研修事例】技術の継承とプロの品質を守り抜くために。株式会社巧測様とつくり上げた「心理的安全性」を高める自社専用プログラム

東京の奥多摩山間地域を主なフィールドとし、高い技術力と正確性で地域から厚い信頼を集める測量会社、株式会社巧測様。 測量という「ものづくりの初めの一歩」を担う同社にて、さらなる組織の底上げと、メンバー一人ひとりが自ら考えて行動できる「自律型の強いチーム」への発展を目指し、「心理的安全性」をテーマとした組織開発研修を実施しました。

■ 「心理的安全性」はヌルさではない。巧測様が目指す高いプロ意識

「心理的安全性」という言葉が広まる一方で、「現場をヌルくしてしまうのではないか」「指導ができなくなるのではないか」という懸念を抱く経営者様も少なくありません。 しかし本来の心理的安全性とは、「最高の仕事(品質)を成し遂げるために、誰もが対人リスクを恐れずに意見や質問を言える状態」のことです。

■ 事前アンケートから紐解く「巧測様の強みと伸びしろ」

まずは社長様が思い描く「理想の組織像」をじっくりお聞きした上で、全社的な事前アンケートを実施し、巧測様ならではの「強みと次なる伸びしろ」を可視化することから始めました。 20代から70代までの幅広い世代の社員さんが活躍されている巧測様。以前から会社にお伺いするたびに、年齢の壁を感じさせないアットホームな居心地の良さを感じていましたが、アンケート結果にもその素晴らしい土壌がそのまま表れていました。「日頃から心理的安全性を感じている習慣」についての質問では、「年齢層に関係なく冗談を言い合える、話ができる」「定期ミーティングを行うようになってから、横のコミュニケーションが一段と良くなった」という声が上がり、すでにお互いを尊重し合う関係性が深く根づいていることが分かります。

(世代を超えて笑顔で対話が弾む、巧測様の和気あいあいとした研修風景)

一方で、一人ひとりの「プロとしての責任感の強さ」ゆえの、仕事上の細やかなコミュニケーションの悩みも見えてきました。 「仕事が詰まってしまったとき、周りに迷惑をかけまいと一人で解決しようとしてしまう(助けてのサインを出すタイミング)」「正しいことだからこそ、相手にどう伝えれば、お互いに共感し合って前向きに動けるか(伝え方の技術)」など、『より良い仕事、精度の高い測量をチームで達成したい』という高い向上心があるからこその、真摯な課題(伸びしろ)が共有されたのです。

■ 現場のリアルに徹底的に寄り添った「自社専用ケーススタディ」の実施

そこで、これまでの温かい土壌をベースにしつつ、測量技術の確実な継承や、新しいICT技術・システムの導入をさらに加速させるための「自社専用カスタマイズプログラム」を構成しました。

今回は「1時間」という限られたタイムライン。だからこそ、前半の講義パートでは知識のエッセンスを限界まで凝縮し、後半は『実際の現場の業務にその場で重ね合わせられるロールプレイング(台本)』を徹底的に体感していただく設計にしました。

ロールプレイングの題材にしたのは、すべて巧測様のリアルな日常です。

  • 「現場でのわずかな数値のズレ(違和感)を、タイトな時間の中でもその場で即座に共有し合える関係づくり」
  • 「新しいICT機器や解析ソフトの導入に伴い、若手のデジタルスキルとベテランの経験値を掛け合わせる対話」
  • 「話しかけるのを躊躇するほど忙しい上司に相談事を持ちかける」等…

これらのシチュエーションをオリジナルのセリフに落とし込み、ベテラン・若手、上司・部下の役割をあえて入れ替えながら掛け合いを行いました。驚いたのは、社員の皆様がご自身の実際の現場に合わせて、その場でセリフをよりリアルにアレンジしてくださったことです。会場は終始、温かい笑いと熱気に包まれ、大いに盛り上がりました。

(ペアになり、お互いの立場や役割を入れ替えながら声に出して対話するロールプレイングの様子)

■ 生の声から溢れる気づきと、未来へ向けた「自走」の仕組み

研修直後のアンケートでは、「巧測にとって心理的安全性が必要な理由」に対して【3.69 / 4.00】という非常に高い納得度のスコアが得られました。

実際のやり取りやアンケートからは、受講者の皆様の生々しくも温かい気づきの声が寄せられています。

  • 「声に出して読むことでより腹落ちした」(20代男性)
  • 「違う立場の人の考えていることが分かった気がする」(30代女性)
  • 「言いたいことを言い合える環境は恵まれているなと実感した」(30代男性)
  • 「『聞いてくれてありがとう』の精神で接していきたい」(40代男性)
(対話の言葉を自分事として受け止めながらロールプレイングをする参加者のみなさん)

講師の立場から何より嬉しかったのは、メンバーの皆様が「今日から始める自分の小さな一歩」として、驚くほど具体的で温かいアクションを宣言してくださったことです。

  • 「質問してもらえる空気づくり。自分から積極的に声をかける」(20代男性)
  • 「『聞いてくれてありがとう』の精神で、まずは相手の話をしっかり聴く姿勢を持つ」(40代男性)
  • 「職場では笑顔を絶やさず、周りの従業員の様子を気にかける!」(30代女性)
  • 「相手の立場に立ち、心に余裕を持って行動する」(40代男性、60代男性)
  • 「忙しい時こそ人の話をよく聞き、感謝の言葉を会話の中に必ず入れる」(70代男性)

■ おわりに:建設的な議論が、チーム巧測の未来を創る

それぞれが立場を越えて忌憚なく質問し、違和感があればその場で伝え、建設的な議論ができる職場。それは、こうした一人ひとりの日々の小さな心構えや「おもいやり」の行動の積み重ねによって作られます。今回の研修が、皆様にとってその大切さを改めて実感する最高のきっかけとなった印象です。

若手とベテランが互いにリスペクトし、学び合うことで、巧測様の誇る高い技術力はさらに次の世代へと紡がれていきます。そして、建設的な議論を重ねることで、個人では成し得ない「チーム巧測」ならではの素晴らしい成果が、これからますます生まれることでしょう。 その未来への第一歩に伴走させていただけたことに、心より感謝申し上げます。

【経営者・人事責任者様へ】

美果Fruitful Design株式会社では、一般的なパッケージ研修ではなく、御社の現場の日常にあわせた「完全カスタマイズ型」の心理的安全性研修をご提案しています。

「技術継承をスムーズにしたい」「社員が自律して助け合える組織にしたい」とお考えの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

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